新型コロナウイルスのワクチンの接種について、政府は、費用を全額国が負担し、健康被害が確認された場合は、医療費の支給を行うことなどを盛り込んだ改正案を閣議で決定しました。
新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、政府は、アメリカとイギリスの製薬会社と開発に成功した場合に供給を受けることで基本合意するなどしていて、来年前半からの接種の開始を目指しています。
こうした中、政府は、10月27日の閣議で予防接種法の改正案を決定しました。
改正案では、ワクチンの接種を国民の「努力義務」と位置づけ、接種は市町村が行い、費用は全額国が負担するとしています。
また、ワクチンの使用で健康被害が確認された場合、現行の救済制度を適用し、医療費の支給などを行うほか、健康被害を受けた人に製薬会社が賠償した場合は、国が損失を補償するとしています。
一方、政府は、入国する際の検疫で新型コロナウイルスの感染が確認された人に対する「隔離」の措置などを来年2月以降も実施できるよう「検疫法」の改正案も決定しました。
政府は、今の国会で改正案の成立を目指すことにしています。NHK特設サイト「新型コロナウイルス」より抜粋